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こんにちは。SATOMIです。
今回は、これまで私が勝手にこだわってお伝えしてきたインテリア事例からちょっと離れて、そもそもインテリアのテーマをどのようにして決めていくか、その具体的な方法について解説していきたいと思います。
ロンドンのレストランやホテルなどのインテリアを眺めていると、いつもそのスペースを手掛けたインテリアデザイナーの人たちが実際に何から取り掛かっているのか、どうしてそんな空間を生み出すことが出来ているのかずっと気になっていました。
今日は、私がロンドンのインテリア・デザイン学校で学んだ内容をもとに、自宅のインテリアでも出来るテーマの決め方をステップ・バイ・ステップで解説しますね。
インテリアのテーマやコンセプトを決めるのはとてもワクワクするステップですので、ぜひ皆さんも楽しみながらやってみてください。
インテリアをデコレーションし始める前にするべきこと
まず最初に行いたいのが、テーマを決めるというステップ。その際に役に立つのがコンセプトボードの作成です。コンセプトボードはほかにもムードボード、インスピレーションボードなどと呼ばれます。ここでは、自分の心に思い浮かんでいる内容を、画像で集めて視覚化する作業になります。
テーマを考案するときは、ロジカルに考えすぎず、自分の好きなものが何であるのか、自分の心に素直になって考えることがとっても大切。内容に間違えはないので、まずは好きなものが何であるのか、それをどのようにしてインテリアに落とし込んでいくのか考えてみましょう。
なぜ画像を集めるのが大切?
コンセプトボードを作成することで自分が好きなムードや素材を視覚的に明確にすることができます。
最初にインテリアのコンセプトを予めきちんと決めておくことで、部屋のインテリアに統一感を生むことができます。どんなカラーや素材の家具を使いたいのかなど、自分が頭の中でイメージしているものを視覚化させます。
それでは早速始めてみましょう。
1. インテリアのテーマをキーワードで表す
まずは自分がどんなインテリアデコレーションにしたいのかどうか、インテリアのテーマをキーワードに表してみましょう。
例えば・・・
- クラシック(Classic)
- 静寂(Tranquil/Calm)
- フレッシュ(Fresh)
- 柔らか(Soft)
- 力強い(Strong)
- 派手・大胆(Bold)
- エナジェティック(Energetic)
- ダイナミック(Dynamic)
- 個性(Indivisual)
- 柔軟性(Flexible)
- 伝統(Traditional)
- 陽気(Cheerful)
- 冷たい(Cold)
- ごほうび (indulgent)
- 明るい・軽やか (Light / Airly)
- リラックス(Relaxing)
コンセプトのキーワードは3つくらいに絞るのがいいと思います。上記のキーワードはあくまで一例なので、自分の好きなキーワードを考えてみてくださいね。次に、これらのテーマにあった画像をまとめていきます。
2. 設定したテーマに合った画像を集めよう
ステップ1でキーワードを選んだら、それに合った写真を集めていきます。
この写真はのちに、下記の5つのエレメントを決める際にとても役立ちます。
- 色(Colour)
- 形(Shape)
- テキスチャ – 触り心地(Texture)
- 形状・フォーム(Form)
- ムード – 雰囲気 (Mood)
何を参考にするのがいい?
- 自然:自然が生み出すカラーやテキスチャ以上に参考になるものはないです
- 建築:好きな建築がどんな形や素材でできているのかも参考になります
- ファッション:トレンドなテキスチャやカラーコンビネーションの参考になります
- 絵画やアート作品:絵画の色の使い方や彫刻が描くカーブなど、好きなアート作品を見てみましょう
- 旅行:旅行に行った先で撮った写真なども参考になります
- 料理:レシピに乗ったカラフルな食べ物もインスピレーションに使えます
どうやって画像を集めればいい?
下のイメージのようにGoogleやPiterestを使って画像を集めるのももちろんいいですが、広範なアイディアを得るためにも自分自身が外に出て探してみるのがおすすめ。自然や街の中を散歩して写真を撮ったり、美術館でアート作品を見に行ったりすると、ネットなどで検索するよりも思いも寄らない自分の「お気に入り」を見つけて、もっとパーソナルなコンセプトボードを作ることが出来ます。もし時間がなければ、雑誌などを見て気になる写真を集めるのもインスピレーションを得るにはおすすめの方法ですよ。
写真は実際の物体だけでなく、抽象的な画像も積極的に集めていきましょう。
選んだ写真は、クラウド内のアルバムにまとめてもいいですし、ピンタレストでフォルダを作ってもいいですし、写真を印刷して、画用紙などに貼っていってもOKです。
この写真を選ぶ過程では、上記に挙げた5つのエレメント(色・形・テキスチャ・・・)を念頭に置きながら選ぶことがポイントです。写真に含まれる色、形、素材がのちにインテリアデザインに使われていくので、どんなインテリアにしたいか思い浮かびながらやってみましょう。
下記がステップ1で例に上げたキーワードに当てはめた画像の参考例です。
クラシック
静寂
フレッシュ
それでは上記を参考にして、ステップ1で選んだ3つのキーワードに対して1枚ずつ、写真を当てはめていってみましょう。
もし3つの画像で統一感を出せずしっくりと来ない場合は、キーワードにより関連する写真を改めて探してみていってください。
Tips: もしまだインテリアのテーマが決められない場合は・・・
ひとまず自分の好きな写真をたくさん集めてみましょう。ネット上でアルバムを作成したり、印刷してアルバムに貼っていくのもいいです。そして集めた写真を見つめて、共通点を見出していきます。
例えば、集めた写真で複数の犬の写真があれば、「犬」というフォルダをつくることができます。ダークなムードが漂う写真は、「ビンテージ」などとしてまとめることができるかもしれません。
ほかにも、視覚、聴覚、触覚、嗅覚のような感覚的な内容をテーマにすることも出来ます。
3. テーマに合ったインテリアに使う素材を選んでいく
上記で選んだ写真を眺め、どんな素材の生地(素材)を選べばよいか、イメージしていきます。では例を挙げてみますね。
例えば、3つのキーワードが
ソフト・ごほうび・静寂
それに対して、下記が選んだ画像であったとします。
ここからどういった生地をインテリアに取り入れていくべきか考えてみてください。写真に使われている雰囲気や色、テキスチャを観察して、イメージを膨らませます。
こんな感じになりました。
これらの素材のイメージが、実際にソファやクッション、テーブルなど、家具(の素材)を選ぶ際の軸になってくるということです。このように、テーマとそれに合う素材などを事前に明確にしておくことでこれが指標となり、インテリアにハーモニーを生み出すことができるようになります。
4. まとめ
- インテリアに取り入れたい雰囲気や、自分の好きなものをキーワード(単語)にして表してみる。
- キーワードに関連づく写真を集める。
- 集めた写真をもとに、インテリアで使う素材を考える。|
以上です。いかがでしたか?
自分の頭の中でもやっとしてたイメージが写真をつかって視覚化したことによって、明確に現れてきたのではないのでしょうか。
コンセプトを決めずにインテリアの家具や雑貨などを集めだしてしまうと、部屋全体の統一感が生まれなくなってしまいます。時間がかかっても、ここは楽しみながら、いろいろな写真を眺めて、自分の「好き」をインテリアに落とし込んでいきましょう。
有名なインテリアデザイナーが手掛けたインテリアを見ながらイメージをふくらませるのも一つの手ですので、ぜひ下記の記事もチェックしてみてください。
それでは、また次の記事で。